藤フーズ

円熟の百貨店戦略

ダイレクトマーケもレッドオーシャンも知らんかったけど。

百貨店でふぐを売るということが、一番売れると思っていて、そしてそこが宅配の延長線上にあるんじゃないかなと勝手に思って突き進んだ黎明期。藤フーズのダイレクトマーケティング。もちろんその当時、ダイレクトマーケティングなんて言葉なんか知らなかったけど。信じた海は光り輝いていた。キラキラ。まばゆいその海は、レッドオーシャン・ブルーオーシャンでもなく。美しい海でした。

下関のふぐって価値があるものなんだから。

やっぱり元々料理人だから。ちゃんと伝えたいと思った。ふぐの美味しさを。自分が生まれ育ったわが町の故郷自慢をしたい。それが下関への恩返しでもあり、自分のビジネスとしても高付加価値になると。当たり前過ぎて、言う気にもならないけど、下関ではふぐのことをふくという。ふくが訪れて欲しいし、福を呼ぶものであって欲しい。その価値をお客様に伝えた。その機会にふれあうことで、もっと美味しいふぐをどうやった提供できるか?そればかり考えていた。それがこのビジネスでのふぐの身欠きにもつながった。身の引き方も変化した。仕入れるだけでも終わらず。身を引いて終わりでもなく。それをお客様の前で売る。お金をいただく。その経験が関とら本店のブランド価値向上へとつながった。

令和2年。百貨店は苦しんでいる。

時代の変遷を経て、百貨店も苦しんでいる。お客様が百貨店から遠のいている。でも、その中でどうやってお客様を呼ぶのか?お客様に商品を手にとってもらうのか?その点についてはもちろん、百貨店の皆様も無策ではない。一生懸命考えて、新しいこと、すごいことを考えている。だから、我々も考えていかないといけない。百貨店としての付加価値というものを。やっぱり百貨店って建物が憧れる。美しい建物に光り輝く商品がたくさんある。それこそが百貨店の百貨店らしさ。今度はうちが百貨店に恩返ししていく番。

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